歯ならびだけではなく
身体の発育の異常を立て直す

抜かない矯正(顎顔面矯正)とは、発育期の顎の骨やその周りにある柔らかい組織を正常な発育に戻す矯正治療法(Ⅰ期治療)です。
正常な発育をすれば、本来ならば不正咬合はおこりません。しかし、現代人の不正咬合は60%以上に認められます。(Ito.G et al 1983)
この不正咬合(上顎前突、反対咬合、叢生等)を引き起こす原因のほとんどが、上顎骨(うわあご)の発育不全であることが報告され、急速拡大装置を用いて治療することで、本来の発育に戻すことにより、抜歯をほとんど行わずに、さらには鼻咽腔の発育を促すことで、健康な体の発育に改善することが可能になります。

骨格のバランスを考える

子供の矯正と大人の矯正の違いは何でしょうか?大人の矯正は出来上がった骨格の上で歯を並べていくしかできません。つまり骨格を治すことはできないのです。出っ歯や受け口がひどい場合や、顎が歪んでいる場合は外科矯正と言って手術の適応になります。

しかし、子供の矯正は違います。成長を利用することにより、骨格のバランスを整える事ができるのです。
歯ならびは大人になってからも治せますが、骨格は成長を見ながら行いますので今しか出来ない治療と言えるでしょう。

鼻呼吸を促進させる

急速拡大装置(固定式の矯正装置)を使う最大のメリットは鼻が通るようになることです。装置を入れて拡大を行うと上あごが大きくなると同時にその上にある鼻腔(空気の通り道)も広がり、鼻呼吸がしやすくなります。
呼吸の問題が良くなると舌は正常な位置に戻り、鼻呼吸になることで姿勢も良くなります。

急速拡大装置による拡大
上あご自体が広がり、
その上の鼻腔も広くなる

急速拡大装置を使用する

急速拡大装置は短期間で上あごを広げる装置です。取り外しできる装置と違い、ベースとなる骨格から大きくします。そのため後戻りもしづらく、短期間で効果の高い装置と言えます。

5歳~7歳くらい
始めるのが理想的

まず、特に「受け口」の傾向があるお子さんは、なるべく早く始めたほうが良いです。4歳から5歳のうちには開始できると、早いうちに改善できます。

そのほかの場合は、歯の生える速度や、これから生えてこようとする永久歯の状況にもよりますが、多くの場合、5-6歳で開始すると、とてもよいです。その時点で開始すると、顎の中で埋まっている永久歯が万が一変な方向だとしても、出てくる時には正常の位置になってくれます。
そして、そのままいくと、将来ブラケット&ワイヤーによる一般的な矯正が必要になりそうなかたでも、それを免れられるかもしれません。

上下の前歯が交換する、6-7歳に開始するのも十分可能です。
ただし、すでに前歯がすごく曲がって生えて来ているような場合には、顎顔面矯正をしたあとに、通常の矯正が必要になる可能性が高いです。

10歳を過ぎると、可能かどうかは状況によります。
顎顔面矯正治療を行ったとしても、ほぼ確実に普通の矯正治療が必要です。

喘息、いびき、アトピーや
睡眠時無呼吸症、おねしょ

などが
治る可能性がある

顎顔面矯正をすると、歯並びが美しくなるだけでなく、一見歯並びとは関連がなさそうないくつかの症状の改善に効果があります。
上顎の骨の正し成長を促せば、狭まっていた鼻腔や気道が広がり、鼻づまりやぜんそく、いびきの改善が期待できます。また、下顎の骨の正し成長を促せば、舌が本来の位置に戻るため、舌の運動や噛む機能の改善が期待できます。顎全体の正しい成長を促すことで、体本来の正常な機能・発育へとつながっていくのです。

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